問題の抽出
私は、生徒が発する言葉から、生徒がどのような問題を抱えているか速やかに察知することができます。
例えば、生徒が正三角形について「3辺が等しい三角形」と説明したとしましょう。この説明は、不十分です。なぜなら、等しいのは、3辺の長さであって、辺そのものではないからです。
この場面だけを考えれば、「3辺の長さが等しい三角形」と訂正すればよいでしょう。しかし、もっと広い視点から見れば、なぜ「3辺の長さ」と言うべきだと気付かなかったのかという問題を指摘することができます。
ある場面で生じた問題は、他の場面でも発見することができます。そのため、ある場面について正しく練習すれば、様々な問題を抜本的に解決することができます。
反復練習
仮に、教師が正確に講義を行ったとしても、生徒は、1週間後には忘れています。すると、その講義は、そのままでは無駄になります。
また、1回教わっただけでできるようになる人も、それほど多くはありません。生徒は、教師の監督下で誤りを指摘されることによって、上達します。
先程、ある場面で生じた問題は、他の場面でも発見することができると書きました。そのため、練習も、様々な場面で反復することができます。
マンツーマン指導
私が同時に授業を行う生徒数は、1人限りとなります。
生徒は、次の2つが分かりません。
- 自分がどのような問題を抱えているのか。
- その問題をどのようにして解決したら良いか。
分からないからこそ、家庭教師に依頼するのです。
そのため、これらのことを明らかにするためには、教師が生徒を観察して調べなければなりません。教師が生徒を観察するためには、教師が説明するのではなく、生徒が作業をすることが必要です。
もちろん、教師も必要なことがあれば説明します。しかし、その際にも大切なことは、生徒が教師の説明にどう反応するか観察することなのです。
業界関係者が言う「個別指導」には、生徒が複数となるものもあります。生徒が複数となる「個別指導」では、教師は、1人の生徒が問題を解く間に、他の生徒に講義を行うことになります。
そのような状況では、教師は、生徒の作業を観察することができせん。1人の生徒を観察すると、他の生徒に講義するための時間が無くなってしまいます。また、複数の生徒を同時に観察することは、情報量が多すぎて、人の能力では不可能です。
結局、次の2つを明らかにするためには、マンツーマン指導が必要です。
- 生徒がどのような問題を抱えているのか。
- その問題をどのようにして解決したら良いか。
以上の理由から、私が同時に授業を行う人数は、1人限りとなります。