コラム

基本的な入試の受け方

試験

問題点

家庭教師として仕事をしていると、生徒は、次のような言動をとることがあります。

  1. 解答について家庭教師に依存しようとする。
  2. 定期試験や模擬試験の問題に「難しすぎる」などと文句を言う。
  3. 点数よりも、自分の主観的な評価を優先しようとする。
    • 例「自分は、努力しているから、認められるはずだ。」

確かに、2について、試験問題の質が常に良いとは言い切れません。また、3について、少なくとも実社会の全体的傾向としては、努力している人の方が好まれると思います。

しかし、このような言動は、少なくとも「大学受験」や「高校受験」という範囲では、不適切なものと言わざるを得ません。

大学受験・高校受験での建前

大学受験や高校受験には、試験中に限り、次のような「建前」があります。

  • 受験生は、自らが作った解答のみによって評価される。

これに当てはまる例は、次のものです。

  • 自分の解答の作成に参加できるのは、自分だけである。
  • 他人の成績が良いからと言って、自分の成績が良くなるわけではない。
  • 個人的に「頑張った」としても、それだけで成績が上がるわけではない。

したがって、大学受験や高校受験は、実社会とは全く異なった状況に置かれます。例えば、実社会では、自分の仕事について他人の意見を聞くことは、むしろ推奨されることでしょう。他方、試験では、他人の意見を聞くことは、不正行為として扱われます。

建前が存在する理由

このように評価する理由は、自分の個人的意見や他人の解答によって成績が変わるとすると、「不公平」とされるからです。

個人的意見

個人的に「頑張った」感があるからという理由で成績が変わることは、明らかに不公平です。不公平である理由の説明を要しないと思います。

また、平均点や正答率などにもとづかずに「試験の問題が難しすぎる」と個人的な意見を述べたとしましょう。この意見は、基本的には、「私は、頑張っているのに、問題が難しすぎるから点数が下がっている」という意味と解されます。

本当に「難しすぎる」のであれば、他の多くの受験者にとっても「難しすぎる」はずです。したがって、この意見は、多くの場合、個人的な「頑張った」感に基づくものであって、認められません。

勉強することは、他人の考えを知ることです。他人が間違っていて、自分が「正しい」と考えるなら、自分の「正しい」考えで生きていけばよいのです。わざわざ時間と手間をかけて勉強をする必要は、ありません。

社会的に「正しい」とされるものを身に付けるためには、ある程度の自己否定が必要になります。

他者の解答

以下では、個人的意見ではなく、他人の解答によって成績が変わることについてご説明します。

日本国憲法には、次のような条文があります。

すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

日本国憲法第26条第2項

この条文によれば、「国民」は、自分自身の能力に応じて、教育を受ける権利を持つことになります。その理由は、生まれ出た家庭の家柄や資産などによって、受けられる教育が変わるべきではないからです。

また、「国民」は、自分自身の能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を持つことになります。極端な例を挙げると、同じ能力を持つ人は、同じ教育を受ける権利を持つことになります。

他人の解答によって自分の評価が変わることは、このような考えに反します。

受験者がその他人を指名できるなら、合否は、生まれ出た家庭の家柄や資産などの影響を強く受けることになります。また、指名できなくとも、組んだ他人がたまたま優秀だった場合、能力が低い受験者が合格してしまうかもじれません。

いずれにしても、定員等の理由で、能力の高い者がその教育を受けられないことになります。

試験対策

合格のために必要なこと

どのような能力も、試験のルールに従って発揮できなければ評価されません。受験者ごとに評価方法を変えることは、公平ではありません。したがって、全ての受験者は、同じルールに基づいて評価されることになります。

例えば、次のような受験者がいるとします。

  • 数学の難しい問題に対し、明確に答えることができる。
  • 計算ミスが多い。

解き方が合っていたとしても、計算が間違っているならば、採点者は、減点せざるを得ません。

試験に合格するためには、次の2つが必要です。

  1. 評価方法を知ること。
    • 何が評価されるのか。
    • どのように評価されるのか。
  2. 評価基準に従い能力を高めておくこと。

試験対策の具体的な方法

試験対策は、科目指導に加えて、次のように行います。

  1. 試験の範囲を知る。
  2. 出題意図を知る。
  3. 問題文を丁寧に読むことを練習する。
  4. 過去問や類似問題で練習する。

大学入試対策

大学入試に関し、京都大学の総長が次のようにおっしゃいました。

京都大学の入試問題は、僕も何度も作ったけれど、教科書からしか出せないんです。でも心してほしいのは、教科書の文面どおりには出ないということ。暗記してもダメです。書いてあることを理解しないといけません。

京都大学の入試問題について、ポイントをまとめます。

  • 教科書からしか出せない。
  • 教科書の文面どおりには出ない。
  • 教科書に書いてあることを理解しないといけない。

大学入試の範囲

大学入試の範囲として基本となるのは、教科書です。

大学入試の出題意図

通常の大学入試で問われる能力は、次の2つです。

  • 思考能力
  • 言語能力

京都大学の入学試験では、教科書に書いてあることを理解しないといけません。ここで問われる能力は、文章を読む能力です。

また、入学試験の問題は、「教科書の文面どおりには出ない」と言います。ここで問われる能力は、その場で自ら思考する能力です。

最後に、思考したものは、答案としなければなりません。ここで問われる能力は、文章を書く能力です。

個人家庭教師【東京大学卒】福島県郡山市
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