福島県郡山市の家庭教師

お子様の「できない」を解決する家庭教師

2012年東京大学入試文系数学

作成者
津野航平
最終更新日

第1問

解説

\((x,y)\)は、座標平面上の点を表すものであるから、\(x\)と\(y\)は実数である。 したがって、与えられた方程式は、次のように\(y\)に関する方程式と見ると、実解を持つ。

\[3y^2+(4x+5)y+2x^2+4x-4=0\]

したがって、この方程式に対し、判別式は、次のようになる。

\[(4x+5)^2-4 \times 3(2x^2+4x-4) \leq 0\]

この不等式を解くと、以下のようになる。

\[\frac{ -2-5\sqrt{ 6 }}{ 4 } \leq x \leq \frac{ -2+5\sqrt{ 6 }}{ 4 }\]

よって、求める値は、\(\displaystyle \frac{ -2+5\sqrt{ 6 }}{ 4 }\)である。

これが答で良いのか、違和感を持つ人も多いだろう。

\(x\)がこの範囲外にあるとき、\(y\)は、実数でない。 他方、\(x\)がこの範囲内にあるとき、方程式を満たす実数の組\((x,y)\)が存在する。

第2問

直線CD

まず、直線CDの方程式を求める。

直線ACの傾きは、以下の式で表される。

\[ tan \angle (π-ACO) = \displaystyle -\frac{ 1 }{ t }\]

したがって、次のようになる。

\[ tan \angle ACO = -tan \angle (π-ACO) =\displaystyle \frac{ 1 }{ t } \]

直線CDの傾きは、次の式で表される。

\[ tan \angle BCD = tan \angle ACO =\displaystyle \frac{ 1 }{ t }\]

したがって、直線CDは、次の方程式で表される。

\[y=\displaystyle \frac{ 1 }{ t }(x-t)=\frac{ 1 }{ t }x-1 \]

点Dの\( x \)座標

次に、点Dの\( x \)座標を求める。

直線ABの方程式は、次のものである。

\[ y=1-x \]

よって、点Dの\( x \)座標は、以下の方程式の解である。

\[ \displaystyle \frac{ 1 }{ t }x-1=1-x \]

これを解くと、次のようになる。

\[x= \displaystyle \frac{ 2t }{ t+1 }\]

\( \triangle ACD \)の面積

次に、\( \triangle ACD \)の面積を求める。

点\(D\)は、線分\(AB\)を\( 2t:1-t\)に内分する。よって、次のようになる。

\[ \triangle ACD = \displaystyle \frac{ 2t }{ t+1 } \triangle ABC =\frac{ t-t^2 }{ t+1 } = \displaystyle 2-t- \frac{ 2 }{ t+1 }= 3-(t+1)-\frac{ 2 }{ t+1 }\]

結論

\(0 \lt t \lt 1\)であるから、\(t+1 \gt 0\)である。

したがって、相加・相乗平均の不等式から、次のようになる。

\(\displaystyle 3-(t+1)-\frac{ 2 }{ t+1 } \leq 3-2 \sqrt{ 2 }\)

この等号が成立するのは、次の場合である。

\[\displaystyle t+1=\frac{ 2 }{ t+1 } \Leftrightarrow t=\pm \sqrt{ 2 }-1 \]

\(0 \lt \sqrt{ 2 }-1\ \lt 1\)である。したがって、求める値は、次のものである。

\[3-2 \sqrt{ 2 }\]

第3問

準備

試しに球を動かしてみて、規則を発見する。偶数回目と奇数回目で場合分けできることが分かる。

解説

球が\(n\)秒後に部屋Rにある確率

求める確率を\(q_n\)とする。

Qの左に2つ目の部屋をRとする。対称性から、球が\(n\)秒後に部屋Rにある確率は、\(q_n\)となる。

数学的帰納法

球は、次のようになる

  • \(n\)が奇数のときP、Q、R以外の部屋にある。
  • \(n\)が偶数のときP、Q、Rにある。

このことを数学的帰納法によって証明する。

\(k\)を\(1\)以上の奇数とする。

\(n=1\)のとき、球は、Pの隣の部屋にあるから、\(P,Q,R\)以外の部屋にある。

\(n=k\)のとき、球がP、Q、R以外の部屋にあるものとする。\(n=k+1\)のとき、球は、P、Q、Rにある。そして、P、Q、Rのとき、球は、\(P,Q,R\)以外の部屋にある。

したがって、上記の命題は、真であると証明された。

\(n\)が奇数であるとき

\(n\)が奇数のとき、\(q_n=0\)となる。

\(n\)が偶数であるとき

\(n\)を\(0\)以上の偶数とする。数列\(q_n\)に関する漸化式を求め、それを解くこととする。

球が\(n\)秒後にPにある確率は、\(1-2q_n\)である。

したがって、次のようになる。

\[q_{n+2}=q_n \left( \frac{1}{3} + 2 \times\frac{1}{3} \times \frac{1}{2} + \frac{1}{3} \times \frac{1}{2} \right) +\frac{1}{3} \times \frac{1}{2}(1-2q_n)=\frac{1}{2}q_n+\frac{1}{6}\] \[\Leftrightarrow q_{n+2}-\frac{1}{3}=\frac{1}{2}(q_n-\frac{1}{3})\] \[\Leftrightarrow q_n-\frac{1}{3}=\left( \frac{1}{2} \right)^{\frac{n}{2}} \left( q_0-\frac{1}{3} \right)\] \[\Leftrightarrow q_n=\frac{1}{3} \left\{ 1- \left( \frac{1}{2} \right)^{\frac{n}{2}} \right\} \]
まとめ

よって、求める確率は、次のようになる。

  • \(n\)が奇数であるならば、\(0\)である。
  • \(n\)偶数であるならば、\(\displaystyle \frac{1}{3} \left\{ 1- \left( \frac{1}{2} \right)^{\frac{n}{2}} \right\} \)である。

第4問

(1)

点\((s,t)\)を通る傾き\(m\)(実数)の直線は、次の方程式で表される。

\[y=m(x-s)+t\]

これが放物線Cに接するとき、以下の方程式は、重解を持つ。

\[x^2+1=m(x-s)+t\] \[ \Leftrightarrow x^2-mx+ms-t+1=0\]

したがって、判別式は、次のようになる。

\[m^2-4sm+4t-1=0\]

\(m\)についてこれを解く。

\[m=2s \pm 2\sqrt{s^2-t+1}\]

よって、求める方程式は、次のようになる。

\[y=(2s \pm 2\sqrt{s^2-t+1})(x-s)+t\]

(2)

接点\(x\)座標は、\(s \pm \sqrt{s^2-t+1}\)である。これの小さい方を\(p\),大きい方を\(q\)とする。

問題の面積は、以下の通りとなる。

\[ \int_p^s (x-p)^2 dx + \int_s^q (x-q)^2 dx= \frac{2}{3}(s^2-t+1)^{\frac{3}{2}}\]

したがって、\(t\)は、次のように表される。

\[\frac{2}{3}(s^2-t+1)^{\frac{3}{2}}=a\] \[\Leftrightarrow t=s^2- \left(\frac{3}{2}a \right)^{\frac{2}{3}}+1\]

\(\displaystyle a \lt \frac{2}{3}\)のとき、\(t \gt 0\)となる。したがって、\(s,t\)は存在しない。

\(\displaystyle a \geq \frac{2}{3}\)のとき、次のようになる。

\[\Leftrightarrow t=s^2- \left(\frac{3}{2}a \right)^{\frac{2}{3}}+1\]

但し,\(t \lt 0\)である。